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各パーツによって寿命が異なる?コンピュータ機器の部品と寿命について

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普段私たちが何気なく業務で使用しているノートパソコンやデスクトップパソコン、サーバなどのコンピュータ機器はさまざまなパーツで構成されています。例えばコンピュータ機器やパソコンに詳しくない方でも耳にしたことがあるのは、HDD(ハードディスクドライブ)やメモリなどではないでしょうか。この記事ではコンピュータ機器を構成している各種部品のはたらきや部品の寿命について説明したいと思います。




コンピュータ機器に使用されている部品

一口にコンピュータ機器、といっても普段プライベートで使用するような個人用PC、オフィスなどで使用される法人用PC、映像やデザインなどグラフィックデザイン業界で使われている法人用PC、会社の重要なデータが保存されているPC(サーバ)やストレージ、など様々です。使用される用途によって求められるスペック(要件)が異なりますが、機器の部品構成自体は大きく変わりません。

では上記を踏まえて、コンピュータ機器には具体的にどのような部品が使用されているのかをみてみましょう。パソコン本体やサーバ、ストレージに含まれている主な部品は以下が挙げられます。

  • CPU
  • グラフィックボード
  • HDD/SSD
  • 冷却用ファン
  • 電源ユニット

上記パーツがマザーボード(システムボード、メインボード)と呼ばれる大きな基盤に接続され、最後に筐体に格納される、といった作りになっています。



コンピュータ機器の寿命

一般的に法人で使用されるPCの寿命は5年と言われています。家庭用PCとは異なり、法人用PCは1日の稼働時間が長いため、その分劣化も早くなります。 パソコンのデータを保存する機能を持つHDDは3年を経過すると摩耗が始まるといわれています。突然の不具合や故障、トラブルに備えて4年以上経過したパソコンは入れ替えを検討するのが良いでしょう。

前項でコンピュータは様々な部品によって構成されていることが分かりました。それでは有寿命の各種部品についても見てきましょう。



壊れやすい有寿命部品・劣化を引き起こす要因とは

コンピュータには多くの有寿命部品が使用されています。有寿命部品とは装置の使用頻度/経過時間、使用環境(温湿度など)により、劣化/磨耗が進行し、寿命が著しく短くなる可能性のある部品を指します。コンピュータ機器に限った話ではありませんが、使う頻度が高いものほど壊れやすいということです。
コンピュータ機器の代表的な有寿命部品は①ハードディスク、②マザーボード、③ファン、④電源装置です。
では、それぞれの部品の故障原因についてもう少し詳しく見ていきましょう。

ハードディスク

通称ハードディスクと呼ばれるHDD(ハードディスクドライブ)はデータを記録するための部品です。ハードディスクの容量によってデータの記録できる容量が変わります。 ハードディスクは、通常使用で約5年が寿命と言われています。データを記録する円盤ディスク部分が回転し、磁気ヘッドと呼ばれる部分で読み取ることにより、データのやり取りを行っています。そのディスク円盤の回転を滑らかにするためにベアリングと呼ばれる軸受が組み込まれており、それらが長年使用することで摩耗しその粉塵で故障を起こします。
また、磁気ヘッドのクラッシュを防止する目的で円盤の表面に潤滑剤がコーテイングされていますが、長年使用することで、その潤滑剤が回転で外側に積り不良の原因となります。



マザーボード

マザーボードは前項でも軽く触れましたが、HDDやCPUなどコンピュータに必要な部品を載せる大きな基盤です。マザーボードには先に上げたパーツのほかにも電解コンデンサーと呼ばれる一時的に電気を貯蔵する電子部品が取り付けられています。 通常使用でも電解コンデンサーの寿命は約5年と言われていますが、劣化のスピードは温度による影響が大きく周囲の温度により比例して早くなります。
電解コンデンサーは、劣化により頭部が膨張し、そのままにしておくと破裂して液漏れを起こします。その液がボードのパターンを侵食しマザーボードの故障原因となります。
また、膨張や液漏れで劣化した電解コンデンサーは十分な性能がなく、電源電圧のノイズを吸収できなくなり、システムの動作が不安定になります。



ファン

ファンはコンピュータの内部温度の上昇を防ぐために設置される冷却装置です。 コンピュータ機器は電源を起動させると、電気抵抗により熱が発生します。内部で発生する熱を冷却し温度上昇を防ぐために、コンピュータ起動中は常にファンが回転しています。回転部分の軸受けにベアリングを使用しており、時間とともに摩耗していきます。ファンが停止するとコンピュータ内部の温度が上昇し、閾値以上の温度上昇を検知した際に熱暴走を防ぐため、システムが自動的に停止してしまいます。



電源ユニット

電源ユニットとはコンセントの交流電力をコンピュータ内部各種パーツ用の直流電力に変換を行い供給する部品です。電源ユニットには、電解コンデンサーとファンが使用されているため、前述のように寿命があります。また、保安上の理由により、金属ケースに覆われているため、空気が通りにくく内部の温度が上昇しやすい傾向があります。



寿命を迎える前に入れ替えの検討を

前項で述べた通り、コンピュータ機器には寿命があり、使用されている部品ごとに寿命が異なります。そのため、重要なデータを守るためにも適切なタイミングでの入れ替え検討に加え、定期的なメンテナンスが大事です。

しかし、基幹システムやほかシステムとの連携、使用しているOSの縛りなどでなかなか入れ替えられない場合があります。有寿命が過ぎた部品が含まれた機器や保守期限が切れた機器を使い続けることにはとてもリスクが伴います。故障の兆候が事前に表れることもありますが、前兆がなくある日突然起動しなくなる、といった可能性もゼロではありません。



寿命を迎えたコンピュータ機器との付き合い方

前項で触れた通り、コンピュータ機器の寿命や本来推奨とされている利用期間を過ぎていても、さまざまな理由で機器入替ができない場合は存在します。しかし、寿命を迎えていたり推奨利用期間を過ぎ、その後も使用し続けているコンピュータ機器はメーカーの標準保守対応期間も終了していることが多いです。保守期間中の故障や不具合であればメーカーが修理などの対応を行ってくれます。しかし、メーカー保守が切れた状態でコンピュータ機器を使用し続けている場合は注意が必要です。万が一コンピュータが故障してしまった際に、重要データの消失や基幹システムへのアクセスが出来ないことによる業務の停止、顧客へのサービス提供ができなくなったり、支払・請求業務に遅延が生じたりと多くのリスクが存在しています。企業では次期システムへの更改スケジュールの関係等でメーカー保守期限の切れたコンピュータを使用し続けている場合も少なくありません。しかし、メーカー保守期限の切れたIT機器はメーカーが修理対応できない可能性があります。

そういった事態に陥らないための選択肢として、有限のメーカー保守期限後にメーカー以外の第三者機関が保守を行う延長保守というサービスが存在します。 一般的に EOSL(End Of Service Life)保守とも言われています。 延長保守はIT機器の故障の原因部品を特定し、独自の商流などから該当部品を調達し、修理などの対応を行います。ただし機種や型番により部品の調達が困難な場合は延長保守が行えないケースもあるため、第三者機関に延長保守対応の可否を確認する必要があります。





まとめ

私たちが普段使用しているパソコンやサーバなどのコンピュータ機器は、ハードディスクドライブやファン、電源ユニットなど様々な部品パーツで構成されています。コンピュータ機器には推奨される入替時期はありますが、それぞれの部品が摩耗する原因や寿命はパーツによって異なります。業務で使用しているコンピュータ機器は基幹システムや次期システムの兼ね合いでやむを得ず推奨使用期間を超えて利用する場合も少なくありません。メーカー保守期間後の万が一の故障に備えて、第三者が提供する延長保守サービスの契約検討や予備の交換パーツを確保しておくといった措置を事前に検討してみてはいかがでしょうか。

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