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電力需給がひっ迫 企業が取り組める節電方法

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日本政府は2022年6月、2022年度の夏季と冬季の電力需給がひっ迫する見通しとなっていることに関し、関係閣僚が対策を議論する「電力需給に関する検討会合」を開催しました。併せて今夏、家庭や企業に対して節電要請することを決めました。
ピーク時の電力需要に対する供給余力を示す「供給予備率」は、電力の安定供給に最低3%が必要とされます。しかしながら、予測によると夏季は東北・東京で3.1%、冬季に至っては東京で約▲0.5%の他、本州の多くの地域でも3.0%を下回るという状況で、急激な気温上昇などをきっかけに停電するといったリスクを抱えています。停電は企業のIT機器やシステム稼働にも大きな影響を及ぼすため、不測の事態を防ぐためにも節電が求められています。

猛暑・厳寒時の需要に対する電力供給予備率
猛暑・厳寒時の需要に対する電力供給予備率

グラフを作成する際に参考にしたサイトはhttps://www.meti.go.jp/press/2022/06/20220607003/20220607003-2.pdfです。注1



目次

  1. 企業の電力利用の内訳
  2. 電力消費を抑えるための方法
    • ネットワーク機器の省電力化
    • LEDライト、人感センサー付きライトへの切り換え
    • サーバーラックの効率化
  3. まとめ

企業の電力利用の内訳

用途別電力消費比率

グラフを作成する際に参考にしたサイトはhttps://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/shoene_setsuden/pdf/setsudenmenu_jigyosha02.pdfです。注2

企業活動をするにあたって電力は必要不可欠な要素のひとつです。 一口に企業、といっても様々な業種、事業環境、運営形態がありますが、資源エネルギー庁の資料によると多くの企業でおおむね70%の電力が、空調と照明で使われていることがわかります。

企業活動における電力消費の多くを占める空調や照明などに対する意識を変え、機器を最適化することで、省エネを推進することができます。 企業で省エネを推進することは、消費電力を抑制することで社会的にひっ迫する電力予備率に貢献することやSDGsの取り組みにもつながります。



電力消費を抑えるための方法

企業活動で電力消費を抑えるためにはどのような方法があるのでしょうか。

ネットワーク機器の省電力化

IT機器、ネットワーク機器と聞くとPCがずらりと並ぶオフィスフロアが思い浮かびますが、飲食店、小売・卸売業などの店舗でも多くのネットワーク機器が使用されています。ネットワーク機器には「ルータ」「ハブ」「ファイアウォール」「スイッチ」など様々な装置があります。これらを省電力化することで消費電力を抑えることが可能です。

照明やパソコン、モニター、POSレジなどの電子機器は使用時に電源をON/OFFしますが、ネットワーク機器は通常電源ON/OFFの切り替えをすることはなく、24時間365日稼働しています。そのため、対応機器であれば省電力モードに設定することで、節電が可能です。省電力モードの設定は、2013年頃以降に発売された機器であればボタンひとつで簡単に設定することができるものも増えています。ネットワーク機器の設定を一度見直してみてはいかがでしょうか。



LEDライト、人感センサー付きライトへの切り換え

前章のグラフにあった通り、企業の電力消費で25%近くを占める照明。 その照明器具をLEDへ変更したり人感センサー付きのものへ切り換えたりすることで節電することが可能です。LED照明とは、電気を流すと発光する半導体の一種「LED(Light Emitting Diode):発光ダイオード」を光源とする照明のことで低消費電力、長寿命、即時点灯といった特徴を持ちます。2009年にPanasonic社より家庭向けLED電球が発売され、近年家庭でのLED照明の普及率は5割に増えてきています。企業のLED照明への乗り換えも徐々に進んできており、SDGs活動の一環として施設の蛍光灯をLED照明に総入れ替えする企業も増えております。

LED電球と従来の白熱電球を比較すると、LED電球の消費電力は白熱電球の約5分の1と言われています。また、LED電球であれば、人感センサーなどの連携も可能なため常時光を必要としない倉庫や出入りのすくない部屋などに設置することで、より節電を促進することが可能です。 コロナ禍によりオフィスでも時差出勤やテレワークの活用など、人の動きが以前とは異なり、受付の無人化や非接触化が進むため、これを機に受付や出入口などの照明器具を人感センサー付きのLEDタイプに入れ替えてみるのもよいかもしれません。



サーバーラックの効率化

企業の事業活動には様々なOA機器が必要不可欠ですが、その中でもサーバールームやデータセンターには多くのサーバーが集中しています。サーバーは、多くの電力を消費し大量の熱を放出するため、空調のコントロールも必要となります。サーバーを搭載するラックを最適化することで、サーバーから生じる熱の抑制や冷却効率を上げることにより、省エネ化に寄与することができます。

サーバールームと聞いても多くの方はイメージが湧きにくいかもしれませんが、みなさんが執務スペースで使用するパソコンや小売店や卸売店で使用するPOSレジなども大きな負荷がかかるような処理を行うと機器本体が熱くなった経験はあるかと思います。 もっと身近なところで例をあげると、私生活でスマートフォンを充電しながら動画を見る・ゲームをする・音楽を聴くといったことで端末が熱くなり場合によっては動作に不具合が生じたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。 サーバーはITインフラの根幹であり、PCやスマートフォンの稼働に生じる電力の何倍もの電力を必要とします。つまりその分、サーバー機器本体も多くの熱を放出します。 先程のスマートフォンの例でもあげた通り、電子機器は熱を帯びると正常に動かなくなる場合があります。それを防ぐために、サーバーが置かれている企業のサーバールームやデータセンターは通常の執務エリアの空調よりも温度が低めに設定されています。

サーバーが積まれているラックを最適化することで、排熱や冷却の効率を上げ省エネ化することが可能です。サーバーラックの最適化には機器の呼気・排気を設計する、熱い空気と冷たい空気の通路であるホットアイル・コールドアイルをしっかり分ける、ラックの空きスペースはブランクパネルで塞ぐ、空冷式を水冷式に入れ替えるなどの方法があります。 専門のIT担当者が不在で、LANケーブルの収納がうまくできていない場合やラックに部分的な空きスペースがある場合はネットワークの専門家に相談して前述のような最適化を行うことで、障害の未然防止や障害発生から復旧までの時間短縮はもちろん、節電につながる場合があります。



まとめ

今夏は政府からの節電要請があり、また近年はSDGsなどの観点からも日々エコや省電力化が求められています。企業活動には多くの電力を消費しますが、機器の省電力モードの活用やLEDなどの省エネ商品への入替を行うことにより電力消費を抑えることができます。 三和コンピュータは、節電に向けた商材の取り扱いや、ネットワーク機器の省エネ化を見据えた設計・構築、工事を行っております。 施設のネットワーク施工やデータセンターの施工などお客様の環境に合わせた最適なソリューションをご提案いたします。 ぜひ、お気軽にご相談ください。





注1:首相官邸「電力需給に関する検討会合」猛暑・厳寒時の需要に対する予備率 2022年7月5日
注2:資源エネルギー庁「夏季の省エネ・節電メニュー」電力使用の特徴 2022年7月5日
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