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クラウド型サービスに関する1問1答~いまさら聞けないオンプレミスとの違い~

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 近年、インターネットやモバイルデバイスが普及したことでクラウド型のサービスが主流となり、私たちの日々の生活の中でもさまざまなサービスがクラウド型で提供されています。しかし、企業活動の中では業界業種によってオンプレミスが主流だったり、クラウド型サービスへの移行が難しかったりと、まだまだクラウド化が進んでいない場合もあります。

 そこで今回は企業がサービスを導入・利用するうえで、オンプレミスとクラウド、それぞれの特徴や比較した際にどのような違いがあるのか、いまさら聞けないクラウド型サービスの基本を1問1答の形でご紹介していきます。



Q. そもそもクラウド型サービスって?
A. インターネットを経由して提供される、アプリケーションや共有ディスク、サーバやインフラなどの各種機能を利用できるサービスのことです。 主にクラウドと略して呼ばれることが多いです。利用者から見て、インターネットの先にある自分が利用しているコンピュータの形態が実際にどのようになっているのかが見えづらいことを、図で雲のかたまりのように表現したことから、「cloud=雲」という名称がついたと言われています。
Q. 従来のオンプレミス型とは?
A. オンプレミスとはサーバ機器等のハードウェアおよび業務用アプリケーションなどのソフトウェアを使用者の管理する施設内に設置して運用することを指します。近年ではクラウド型のサービスが主流になってきていることもあり、“オンプレミス”という言葉自体をあまり聞きなれない方も多いかもしれません。そもそも従来は、ソフトウェアやハードウェアを自社設備内に設置・運用する方法が主流であったため、サービス形態を称するものもありませんでした。近年、クラウド型のサービスが浸透してきた際に従来の運用形態を区別するためのレトロニムとして、2010年頃から「オンプレミス」という言葉が用いられるようになりました。
Q. クラウド型とオンプレミス型の違いは?
A. 一番の大きな違いは、「ハードウェアや設備などのIT機器やリソースを自社で保有・調達するか否か」という点です。
IT機器を自社で調達し設備内に設置するオンプレミスに対して、クラウド型のサービスはインターネット経由で提供されるサービスを使用するため、ハードウェアの調達が不要です。したがって、オンプレミス型はローカルな環境でのシステム構築・運用が可能ですが、クラウド型はインターネットを経由してのサービス利用になるためリモート環境となる点も大きな違いの一つになります。
Q. クラウド型のサービスにはどんな種類があるの?
A. クラウド型のサービスは利用形態、サービスの提供範囲によってSaaS、PaaS、IaaSの大きく3つに分けられます。
SaaSはSoftware as a Service
PaaSはPlatform as a Service
IaaSはInfrastructure as a Service
の略となっています。
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Q. SaaSとは?
A. SaaSはソフトウェアをインストールすることなく、クラウドにあるソフトウェアを利用できるクラウドサービスのことを指します。アカウントを持っていれば利用者はインターネット経由でどこからでもアクセスができます。ソフトウェアのバージョンアップはサービス提供者側で適宜行われます
例えばファイル共有ソフト(オンラインストレージ)やWEB会議ツールなどが挙げられます。皆さん自身でもスマートフォンやタブレット端末で使われているかと思いますが、「スマホアプリ」と呼んでいるものもSaaSにあたります。

SaaSは提供者側がアプリケーションも含めてサービス化して提供を行っているため、申し込めばすぐに利用できたり、技術的な知識がなくても手軽に利用が開始できます。
Q. PaaSとは?
A. PaaSはクラウドにあるプラットフォームを利用できるクラウドサービスのことを指します。 大規模なデータセンターにアプリケーションを稼働するためのネットワーク、サーバシステム、OSやミドルウェアなどのプラットフォームが用意され、そのプラットフォーム上で開発などを行うことができます。

PaaS は主に、要件が多くないアプリケーションの開発や、テスト開発などに使われます。そのため、システム開発を行っている企業や、アプリケーションエンジニアなどが利用することが多いです。
Q. IaaSとは?
A. IaaSはクラウドにあるネットワークやサーバ(CPU・メモリ・ストレージ)などのコンピューティングリソースを利用できるサービスです。 従来のオンプレミス型は、IT設備機器やシステムの環境を自社の情報システム部やインフラ担当部門が購入、構築、運用する必要があります。一方クラウド型のサービスはIT設備機器の購入が不要で、“必要なときに必要なだけ”利用できます。

IaaS は、高い自由度やカスタマイズ性が求められる開発環境で利用されます。自由度が高い分、プラットフォームやプログラミング環境の構築を自社で行う必要があるため、専門知識を有した人が必要です。そのため IaaS の主な利用者は、システム構築技術者やインフラエンジニアが多いです。
Q. クラウド型サービスのメリットは?
A. 機器管理の工数削減やイニシャルコスト(初期費用)の抑制、BCP対策などが挙げられます。クラウド型の“サービス”を購入するため、自社でハードウェアを購入・設置・管理する必要がなく、機器管理や機器入替に伴う工数が削減できます。そしてサービスを利用するための機器購入が不要なため、導入時のイニシャルコスト(初期費用)が抑制できます。
また、クラウド型のサービスは、通常データセンターを活用しており、データの二重化や冗長化を行っていることが多いため、有事の際のBCP対策のひとつにもなります。
Q. クラウド型サービスのデメリットは?
A. ランニングコストがかかる、障害発生時はサービス利用者側では対処のしようがないことなどが挙げられます。機器やソフトウェアを買い取るのではなく、サービスを継続して利用する、という購入形態になるため、ランニングコストがかかります。
また、セキュリティ対策や障害対応はサービス提供者に依存するため、万が一障害が発生した際は自分達では対処のしようがなく、サービス提供側のサーバダウンやエラーなどの障害復旧を待つことになります。
Q. どのようなクラウド型サービスを選べばいいの?
A. 自社の運用方法や目的を確認し、用途や規模などそれぞれに応じたクラウド型サービスを選択しましょう。サービス提供者側のセキュリティ対策のレベル、サポート範囲の確認をすることも重要です。目的や運用方法、使用するアカウント数など様々な情報から総合的に検討し、クラウド型のサービスではなく、従来のオンプレミスを選択することも視野に入れましょう。
Q. クラウド型サービスを利用する上で気を付けなければならないことは?
A. セキュリティリスクの把握や、社内ルールの策定などが必要です。
クラウド型のサービスに限ったことではありませんが、クラウド型、特にSaaS型のサービスではIDとパスワード、インターネット環境さえあれば容易にアクセスできるサービスも多いため、従来のオンプレミスよりもセキュリティリスクは高くなりがちです。 そのため「不正アクセス」に備えるための強固なIDやパスワードの設定、社内でのセキュリティリスクの教育、「データ消失」しないための定期的なバックアップなどが大事です。


近年クラウド型のサービスが主流となってきています。しかしながらクラウド型のサービス、従来のオンプレミス型、それぞれ特徴やメリット・デメリットがあります。流行にのるのではなく、自社の運用方法に合わせてクラウド型、オンプレミス型どちらを選択するのか決めることが重要です。

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