IEEE 802.11be(Wi-Fi 7)が変える企業ネットワークの常識|最大46Gbpsの世界と導入のポイント

IEEE 802.11be(Wi-Fi 7)が変える企業ネットワークの常識|最大46Gbpsの世界と導入のポイント

企業のIT環境は、クラウド活用やDX推進、ハイブリッドワークの普及により、かつてないほどネットワーク負荷が高まっています。Wi-Fiの最新規格であるIEEE 802.11be(Wi-Fi 7)は、最大46Gbpsという驚異的な通信速度を実現し、従来のWi-Fi 規格を大きく超える性能を誇ります。しかし、Wi-Fi 7の価値は「速さ」だけではありません。業務効率化、セキュリティ強化、競争力向上に直結する次世代インフラなのです。

IEEE 802.11be(Wi-Fi7)によって企業ネットワークはどう変わるのか、導入のポイントについて解説します。

目次[非表示]

  1. 1.Wi-Fi 7とは?企業にとってなぜ重要なのか
  2. 2.Wi-Fi 7の革新的な技術
    1. 2.1.マルチリンクオペレーション(MLO)
    2. 2.2.4096-QAMによる高密度変調
    3. 2.3.Multi-RU(マルチリソースユニット)
    4. 2.4.Preamble Puncturing(プリアンブル パンチャリング)
    5. 2.5.320MHz幅までのチャネルボンディング
  3. 3.Wi-Fi 7で広がる企業利用シーン
  4. 4.導入に潜む課題とリスク
  5. 5.企業が取るべき戦略|Wi-Fiサーベイで失敗を防ぐ
  6. 6.まとめ|Wi-Fi 7導入の成功は事前準備で決まる
  7. 7.SCC Wi-Fi診断サービス 紹介資料

Wi-Fi 7とは?企業にとってなぜ重要なのか

Wi-Fi 7は、近年のクラウドサービスの利用増加、動画コンテンツの高画質化、IoTデバイスの急増という背景から誕生しました。従来のWi-Fiでは対応しきれないネットワークの負荷を解消し、DX推進やハイブリッドワーク、スマートオフィスを支える基盤となります。

企業では、クラウドサービスの利用やオンライン会議の増加により、従来のWi-Fiでは対応できない課題が顕在化しています。Wi-Fi 7はこれらを解決し、業務効率を飛躍的に向上させます。

Wi-Fi 7の革新的な技術

Wi-Fi 7は、従来の規格を超えるために複数の革新的な技術を採用しています。そのため、単なる通信速度の向上にとどまらず、ネットワークの信頼性を高め、業務の中断リスクを減らします。企業にとって覚えておきたい重要なポイントは次の5つです。

マルチリンクオペレーション(MLO)

複数の周波数帯(例:5GHzと6GHz)を同時に利用し、トラフィックを分散。混雑時でも通信が途切れない「止まらないネットワーク」を構築します。これにより、クラウド業務やオンライン会議が集中する時間帯でも安定した接続を維持できます。

4096-QAMによる高密度変調

同じ帯域幅でより多くのデータを送信できるため、クラウド業務や4Kオンライン会議などもストレスゼロに。Wi-Fi5の256-QAMと比較して約50%の速度向上を実現し、業務のリードタイム短縮に直結します。

Multi-RU(マルチリソースユニット)

Wi-Fi 6ではOFDMA(直交周波数分割多元接続)を使いチャネルを複数のリソースユニット(RU)に分割して複数端末に同時通信を割り当てる仕組みがありましたが、1端末に対して1つのRUしか割り当てられませんでした。これをさらに進化させ、複数のRUを1台の端末に割り当てることが可能になったため、帯域の柔軟な利用とトラフィックの効率化と低遅延を両立します。

Multi-RU(マルチリソースユニット)

Preamble Puncturing(プリアンブル パンチャリング)

従来は周波数の干渉がある場合チャネル全体を利用できませんでしたが、Wi-Fi 7では干渉するチャネルの一部分を「穴抜き」して利用可能な帯域だけを使うことができます。これにより、周波数利用効率が大幅に向上し、混雑環境でも高速通信を維持可能です。

Preamble Puncturing(プリアンブル パンチャリング)

320MHz幅までのチャネルボンディング

チャネルボンディングは複数のチャネルを束ねて広い帯域を確保する技術です。Wi-Fi 6では最大160MHzでしたがこれが倍増され、Wi-Fi7では320MHzの超広帯域を利用可能になりました。

Wi-Fi 7で広がる企業利用シーン

Wi-Fi 7は、単なる「速さ」ではなく、業務の質を変える力を持っています。クラウド業務では、大容量ファイルの送受信を瞬時に処理できるため、プロジェクトのリードタイムを短縮できます。ハイブリッドワークでは、高解像度オンライン会議や複数画面共有も安定稼働し、意思決定のスピードを加速します。

例えば、製造業ではIoTセンサーのリアルタイム監視、金融業では安全なオンライン取引、教育分野では高品質な遠隔授業が可能になります。

さらに、スマートオフィスの実現にも大きく貢献します。IoTデバイスを安定して接続し、照明や空調などのエネルギー管理を最適化し、入退室やデータ保護などのセキュリティを強化することで、運用コストを削減しながら生産性を高めることが可能です。

導入に潜む課題とリスク

ただし、Wi-Fi 7の性能を最大限に引き出すには、いくつか注意すべき点があります。まず、Wi-Fi 7に対応したルーターやアクセスポイント、端末が揃っていなければ、理論上の高速通信を実現することはできません。次に、6GHz帯への対応です。Wi-Fi 7は6GHz帯を活用することで広帯域・低遅延を実現しますが、利用には対応機器だけでなく、電波法や周波数利用の規制をクリアする必要があります。さらに、新技術に伴うセキュリティ強化も不可欠です。これらを放置すると、せっかくの高速通信が「宝の持ち腐れ」になってしまいます。導入前に現状を把握し、ネットワーク構成や機器のアップグレード、最適なアクセスポイントの設置を計画することが重要です。

さらに、導入コストや既存システムとの互換性も検討が必要です。適切な計画なしでは、期待するROIを得られない可能性があります。入念な準備を行いましょう。

企業が取るべき戦略|Wi-Fiサーベイで失敗を防ぐ

Wi-Fi 7を最大限に活用するためには、現状把握のため「Wi-Fiサーベイ(電波調査)」の実施が鍵となります。電波の死角や干渉ポイントを可視化し、最適なアクセスポイント配置を設計することで、ネットワークの安定性を確保できます。これにより、導入後のトラブルや追加コストを防ぎます。

当社の「SCC Wi-Fi診断サービス」は、Wi-Fi 7特有の要件を考慮した調査を行いますので、企業の次世代ネットワーク構築をご支援いたします。

まとめ|Wi-Fi 7導入の成功は事前準備で決まる

IEEE 802.11be(Wi-Fi 7)は、企業ネットワークを次のステージへ引き上げる革新的な技術です。最大46Gbpsの高速通信に加え、安定性やIoT対応、セキュリティ強化でDXやハイブリッドワークを支えます。

ただし、対応機器の不足や6GHz帯の利用条件、セキュリティ対策を怠ると性能を発揮できません。導入前に現状診断と最適化が不可欠です。

当社の「SCC Wi-Fi診断サービス」なら、電波の死角や干渉を可視化し、Wi-Fi 7に最適なネットワーク設計をご支援します。次世代ネットワークへの移行を、今こそ計画しましょう。

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